

経済・経営・株式・投資 時事評論
元投資銀行マンの時事評論 (旧社長お時間です)
Archive for 11 月 18th, 2008
2008年11月18日
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本論に入る前にちょっと一言。金融サミットが先週末に終わりましたが、ブッシュはついに金融の規制についてのコメントをしましたね。強気のアメリカと言えども、さすがに四面楚歌で規制論に反対できなかったのでしょう。(まあ、ブッシュは消え去る大統領ですが)以前にも問題ありと書いた高レバレッジ・ビジネスは今後規制されていくのでしょうね。
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さて、今日の本論です。今回のサブプライムや証券化商品の損失に関して、金融工学悪者論が吹き荒れていますが、それについて少々コメントしたいと思います。
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実は私も理工系で、大学卒業後にソロモンブラザーズに入社しデリバティブのトレーダーとして社会人デビューしました。(今から20年以上も前の話ですが。)当時の日本においては、デリバティブに関する記述、書物は非常に少なかったのですが、面接時に聞いた金融商品やデリバティブに関する話は非常に面白く、面接の後に社内の資料をもらって帰り一生懸命読んだ記憶があります。ソロモンブラザーズのその資料は表紙が茶色だったのでブラウンブックと呼んでいましたが、金融テキストとして他社やクライアントの間で重宝されていました。
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日本にデリバティブの基本となる、先物、オプション、スワップ等が持ち込まれたのが80年代後半ですが、20年近く経た現在、デリバティブは特殊な金融商品ではなく、一般的な商品として取引されています。(ちなみにデリバティブで重要なスワップ取引の第1号(IBMと世界銀行間での取引)は1981年にソロモンブラザーズに当時在籍していたデビッド・スウェンセン(現イエール大、CFO)がアレンジ(開発)したものです。)
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ただ、デリバティブ化した商品は証券化と不動産、希少金属、穀物、原油、電力等と組み合わさって様々な金融商品を生み出し、当局でさえ容易に把握するのが困難なほど、複雑化、巨大化してしまいました。
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今回問題となった、サブプライムの証券化やCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)は、デリバティブとしてはそれほど難しい商品ではないのですが、元々の残高が膨大だったのと同時連鎖的に信用不安を起こしたので、金融機関の存在そのものを危うくしました。
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マスコミやコメンテーター等で非難されることが多いポイントは、これらの商品を作ったクウォンツ、金融工学のスペシャリスト達に対しての非難です。金融工学、デリバティブは悪者、詐欺であるという非難が多いということです。
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ここで、デリバティブ、金融工学のスペシャリストの弁護をするわけではありませんが、この議論は少々公平性を欠いているような感じがします。
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以下、次回に続く。
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↓ この本は名著です。(おそらくデリバティブのトレーダーなら一度は目を通す書籍ではないでしょうか。著者の三上さんは日本においてトップ・クウォンツ、デリバティブの開発者です。)
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