

経済・経営・株式・投資 時事評論
元投資銀行マンの時事評論 (旧社長お時間です)
外資系証券(投資銀行)について 3 人材と陣容拡大
Author: 高見澤 敦
2009年2月15日
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その3 90年代以降の人材と陣容拡大について。
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80年代の学生にとっては、外資系は給与以上に雇用の不安定と言う問題がありましたが、それを差し引いても仕事に面白さや魅力を感じて入社していったと思います。まあ、リスクを取って入社したわけです。
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ここからは、なぜ私が外資系投資銀行に入社したかではなく、90年代以降の人材について少々書きたいと思います。
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バブルがはじけて日系金融機関の力が落ち込む90年代中盤くらいからそれと反比例するように外資の力が強まり、その陣容をますます拡大していきます。新入および中途社員市場でも人気が高まり、相当優秀な人材が応募するようになりました。80年代の新人はどちらかと言うと市場を拡大していくパイオニア的で個性の強いタイプが多かったのですが、それに対して90年代の新人はタイプが異なり、そつが無くかつ事務能力に非常に長けた総合的に優秀なタイプが多かったと思います。(就職先の人気調査でも上位にランクされる様になりました)
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その頃に面接した新人や中途の人材達は本当に優秀で、おそらく日系金融機関に入ったら幹部候補(現候補)として育てられる様な能力のある連中でした。例えば、私が90年代後半に某都銀からヘッドハントした20代後半の青年は行内考査ランク1桁の人材で非常に優秀でした。公認会計士と証券アナリストの資格を既に持ち、ほとんどの投資銀行業務を次々とマスターしていきました。ちなみに私は他社に移ってしまいしたが、後に彼は不動産部門に移って証券化等で大活躍します。都銀の役員幹部を私は何人か知っていますが、彼はそういうレベルの人材です。そんな優秀な連中が次々と数多く、応募、入社してきました。逆に言えば、日本の金融機関には以前より優秀な人材が集まっていないのではないかと、日本人としては少々複雑な気持ちではありました。
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私が90年代に入社を希望しても、おそらく落とされていたと思います。
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そんな状況で、日系金融機関が陣容を立て直す2002~2003年頃まで外資の拡大は続きます。私が新人の面接を受けていた頃のソロモンブラザーズやゴールドマンと言った投資銀行の日本支店は3桁にとどくかどうかの人数でしたが、最終的に各社は合併等も繰り返し、1500名を超えるような規模まで大きくなりました。
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↓ ちょっと古いですが、現在、最強と言われる投資銀行であるゴールドマン・サックスのヨイショ本です。こういう本がでると、たいていの会社はピークである事が多いのですが、、、この本が出た後(2000年代)の投資銀行に関して知るには別の書物が必要でしょうか。
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| ゴールドマン・サックス―世界最強の投資銀行 |
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↓ 経済評論家で元JPモルガンの藤巻さんの本。内容は古きよき時代の投資銀行についてと言った感じです。今の投資銀行のディーラーはリスクコントロールのルール下で厳しく管理されており、藤巻さんが取ったポジション(残高)は持てないでしょうね。
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| 外資の常識―伝説のディーラー奮戦記 (日経ビジネス人文庫 ブルー ふ 4-2) |
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↓ 2000年代はヘッジファンドの時代と言っても過言ではないと思います。著者である三上さんは日本におけるヘッジファンド・アービトラージを広めた第一人者ではないでしょうか。この本はヘッジファンドやアービトラージ・トレーディングをする新人は必ず読む本だと思います。ちなみに前々回推薦した黒木さんの小説「巨大投資銀行」に三上さんが出てきます。
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| ヘッジファンド・テクノロジー―金融技術と投資戦略のフロンティア |
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read comments (0)外資系証券(投資銀行)について
Author: 高見澤 敦
2009年2月12日
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その1 何故、入社したか?
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(出張と風邪による高熱(インフルエンザではなかったのですが)でしばらくコメントをお休みしていました。)
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三菱UFJ証券がモルガン・スタンレー証券の日本法人を秋に統合する記事が日経に記載されていましたね。つい最近まで世界最強の投資銀行のひとつと言われていましたが、おかしくなってしまうのも、あっという間ですね。
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投資銀行に対する風当たりが強いのですが、投資銀行についてと私自身が投資銀行に何故に就職したのか(80年代に入社したので20年以上も前の話ですが)をちょっと書きたいと思います。
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入社時である80年代の米国投資銀行を語る前に、当時の日本の金融業界について述べる必要があります。
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78年に起きたイラン革命と第二次オイルショックの影響により、80年代前半の米国では景気が長期低迷しました。一方で日本は第一次オイルショックでの経験により、製造業は更なる商品の性能・品質の向上、特に現在は当然のように言われている、省エネ、環境型製品に力を入れ、そのシェアを世界規模で拡大していきました。その結果、日米間では貿易不均衡が拡大し、特に自動車や家電製品は一部で日本製品不買運動や「日本製品をハンマーでたたく」といったパフォーマンスにまで至りました。日本はジャパンアズナンバーワン(エズラボーゲル、1979年)に知られるように、その成功を絶賛されました。
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当時の製造業の成功(業績)は、その企業の株価を押し上げ、それを保有する金融機関の資産価値を膨大なものにしました。特に当時は財閥を中心とした株式の持合は、双方が持ち合うレバレッジによって資産の過大評価、バブルを生じさせ、実力以上の投資行動を引き起こしました。
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日本の金融機関は、生命保険が「ザセイホ」といわれたように世界中の投資市場でその名をとどろかせる様な存在でした。その他の例で言うと、つい最近まで最強の投資銀行と言われていたゴールドマンサックスは資本が脆弱で、当時の住友銀行から出資をしてもらっていたそんな時代でした。
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第二次世界大戦で米国に負けた事にコンプレックスがあった層にとっては、やっと名誉挽回と感じたかもしれません。ただ、そこに「おごり」や「脇のあまさ」のような物がずいぶんあったような気がします。決して投資業としては経験や成功事例があるわけでなかったのに、無謀ともとれる投資(海外での不動産投資、美術品の買いあさり)にのめりこんで、その後に失敗しているのは皆さんもご存知の通りです。
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そんなアジアの奇跡ならぬ、世界最強の投資国、日本においてわざわざ弱小?の外資系金融機関に就職するのは、「何で?」と言った雰囲気がありました。(私が日系と外資系証券の幾つかに内定をもらって迷っている時、日系の金融機関にいるOBは真顔で心配してくれる先輩が幾人もいました。)
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では何故入社したかと言うと、当時の最先端の金融技術やマネジメント、それに投資銀行で働いていた先輩達のユニークさでした。
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以下、続く。
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↓ 原作者ケネス・リッパーはソロモンブラザーズの元副社長です。作品としてはもう古典的内容ですが、マイケル・ダグラスの演技がしびれます。
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↓ 著者の末永さん、ソロモンブラザーズで私の一期上、マネックス証券社長の松本さんと同期です。本に書かれている幾つかの場面には、私も実際にいたのでコメントし難いですが。
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↓ 黒木さんの作品です。これは小説と言うより、ノンフィクションに近い作品です。そうとう細かい取材をしています。主人公?のモデルは複数なのですが、その一人は私の元上司です。知人間ではかなり話題となりました。
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