

経済・経営・株式・投資 時事評論
元投資銀行マンの時事評論 (旧社長お時間です)
世界的な景気悪化懸念について デカップリング論は後退?
Author: 高見澤 敦
ここ連日、景気悪化懸念(グローバルで)とそれに関する報道が続いています。
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・ 米国失業率6.1%に悪化 (5日、金曜)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080905-00000054-yom-bus_all
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・ 米国政府はついに政府系住宅金融会社に対して公的資本の注入を決定せざるをえなくなったようです。ついにパンドラの箱を開けましたか。
http://charge.biz.yahoo.co.jp/vip/news/jij/080906/080906_mbiz008.html
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・ お隣、韓国も大変なようで、
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080903-00000014-fsi-bus_all
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・ 金曜の欧州もだめでした。過去6年で最大の下げとか。
http://jp.reuters.com/article/stocksNews/idJPnJT825636520080905
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以上の状況をまとめる形で、昨日、日経新聞は 「景気悪化 連鎖の懸念」 「米国発、日欧・新興国へ」 という記事を一面に掲載しています。
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間違いなく今回の景気低迷(不況)がおこりそうですが、それが世界的に同時不況になりそうです。ここで何でそうなったかという事をまとめてみると(私的に)
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*米国でのサブプライムローンによる見かけ上の好景気
*中国でのオリンピックやそれに伴うインフラ関係の建設による好景気*他の先進国での好景気(日本、欧州)
*景気の良い先進国への輸出等で新興国が好景気
*中国、その他先進国への天然資源輸出で資源所有国(比較的新興国) が好景気
以上で世界同時に景気が良くなっていたのが
………………………………………↓
いくつかバブルがはじけちゃいましたが、その際に上記を見て分かるように、先進、新興、天然資源所有国は経済的に連動しているので、それがドミノ的に波及して全体に景気にブレーキがかかってしまいました。
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一時、デカップリング論(先進国の経済がだめでも、新興国の経済が牽引となってそれを相殺し、世界経済を安定させる。それを先進国と新興国はデカップリング(非連動)していると言う説)により、不況はグローバルに連動はしないと言われていましたが、最近はどうも「リカップリング論」(連動しちゃう)が優勢のようです。
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企業の戦略担当者はデカップリング(非連動)論に固執しちゃうと新興国への投資手法を間違えちゃうかも知れないので要注意ですかね。
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新興国においてもターゲットは資源所有国でしょうか。多少先進国の景気がわるくなったからと言って、国全体としてのインカムキャッシュフローは潤沢でしょうから、バブル的投資熱は収まっても、実体消費は極端には落ち込まないでしょうね。
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あんまり弱気ばかりを言うのはいやなので最後に、
*資源高が一服して、そのコストアップの影響が少々収まりそう。
*米国が公的資金出動を決めた。心理的な金融不安が徐々に薄まると思われる。
*不動産関連の破綻が以前のバブルに比べて軽症でおわりそう(日本の事をういと)
(先進国と新興国でどっちが先に景気が立ち直るかと言うとやはり先進国が先じゃないでしょうか?)
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read comments (0)投資家の株式離れ リスクマネー市場からの撤退
Author: 高見澤 敦
昨日の日経新聞の1面記事に「世界のマネー 株式離れ鮮明」と言う記事が記載されています。景気減速を警戒して、世界中の主要都市で今年は株価が下落しており、リスク資産市場から投資家が資金を引き上げていると述べています。
(それにしても中国株式の下落はすごいですね。独立系ファンドをやっている友人がいますが、中国にかなり投資していました。大丈夫かな? 怖くて聞けません。)
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この景気減速の理由がサブプライムか、中国のバブルか、天然資源高騰かはともかく、現在の経済はグローバル的な連動が強く、世界中で景気減速の影響を受けており、リスク資産である株式市場から一旦引き上げているというか、撤退をしています。
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少々話は横道に外れます。
上記のように実体経済がグローバルに動いているのと同様、投資家(マネー)もボーダレスに動いています。それがヘッジファンドとか再生、ハゲタカファンドという名前で日本の投資市場にも来ているわけですが、ここ最近かなり様子が変です。
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ヘッジ、再生、ハゲタカ、不動産等、海外からのファンドは自らの名前で投資する場合もありますが、SPCを使って別名で投資したり、あるいは国内独立系のファンドに預ける形で投資(ファンド オブ ファンズ)したりするので、予想以上に投資市場に影響を与えていると思われます。(かつて私もM&Aの投資案件でヘッジファンドに何度かお願いに行っておりました。)
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こういったファンドにも当然、出資者(投資家)がいるわけですが、その要求する収益率は高いので、ファンドはどうしても期待収益の高い、つまりはリスクも高い資産に投資しなければならないのです。
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そうなると投資先はどうしても新興企業(ベンチャー)、値動きの激しい仕手株、M&A等で上昇が見込める株、不良債権の買い叩き(ハイエナ系、良い言い方をすれば企業再生系)等にならざるを得ません
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今回、ヘッジファンドへの投資家が市場を懸念して解約が相次いでいます。(これはヘッジファンドへの投資家に限らないのですが)そのため、ヘッジファンドは資産売却して撤収せねばならなかったり、あるいは解散、最悪破綻と言ったことになっています。
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すでにこれは昨年から続いていました。
例えば3月にブルームバーグが記事を出しています。
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=newsarchive&sid=agkN7yz2E2To
記事を要約すると、ヘッジファンドの運用内容が悪化して解約等が続いているというものです。そこでブルームバーグが調べた問題のあるファンド一覧を下記に並べています。
Firm Fund Action Assets*
Drake Capital Global Oppts. May close $3 Bln
Drake Low-Volatility May close N/A
Drake Absolute Return May close $1.5 Bln
GO Capital Global Oppts. Redemption halt $880 Mln
Citigroup ASTA, MTA $1 Bln Infusion $2 Bln
Citigroup CSO Redemption halt $500 Mln
Peloton ABS Fund Liquidating $1.8 Bln
Peloton Multi-Strategy Redemptions halt $1.6 Bln
Tequesta Mortgage Fund Liquidated $150 Mln
Focus Capital Sold assets N/A
Cheyne Queen’s Walk Incurred losses $441 Mln
D.B. Zwirn Special Oppts. Shut $4 Bln
Deephaven Event Fund Liquidated $780 Mln
Sailfish Multi-Strat Lost Assets $1.9 Bln
まあ、相当な量です。3月の時点でこの状況なので、最近はもっと増えているはずです。
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最近続けてヘッジファンド関連のニュースが出ています。
8月22日 日経新聞 「ヘッジファンド経営悪化、破綻や解散相次ぐ」
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/us/20080821D2M2100Y21.html
8月25日 ロイター 「米ヘッジファンドのオーア・ヒル、主力ファンドの解約制限」
http://money.jp.msn.com/investor/funds/news/newsarticle.aspx?ac=JAPAN-334230&cc=03&nt=02
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まずい状況は続いていますね。いずれも米国のファンドのニュースですが、これも日本への影響は少なからずあります。
例えば、上記リストに「D.B. Zwirn」というファンドがあります。
日本でも投資活動は活発でした=> http://www.hunet.com/dbz/03.html 上場企業まで買収をかけていました。ところがファンドの解約が相次いで回収せねばならなくなっているようです。当然、彼らが所有している資産は売却せねばならないでしょうね。(ちなみに本部のホームページ http://www.dbzco.com/ は先頭のページのみ。)
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これが続くと、ヘッジファンドの投資比率が高い企業の株主から個人投資家等が逃げ出す可能性が大です。(ファンドの強制解約売りを恐れて)
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さらに悪化すると、ファンドと投資先企業の関係は当然ながら悪くなるのに加え、投資先そのものがおかしくなります。
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まだしばらく受難が続きそうですね。
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