

経済・経営・株式・投資 時事評論
元投資銀行マンの時事評論 (旧社長お時間です)
トヨタがGM(もしくはフォード)を買収する。
Author: 高見澤 敦
2008年10月15日
欧米での一連の金融安定化策で株式市場は歴史的なリバウンド(戻し)をしたわけですが、これはあくまで金融システムの安定化に対する評価で、今後低迷するであろう実体経済のサポートはこれからなのですから、まだまだ予断は許さない状態です。
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基本的にファンダメンタルが悪いので、次に実業(金融が虚業とまでは言いませんが)に対するサポート案を出さないと、ずるずると市場は再び下落してしまいます。
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ちょっと余談です。
今回、三菱UFJのモルガン・スタンレーへの出資は男らしかったですが、米国金融市場のサポートという意味でも影響はかなり大きかったと思います。(モルガン・スタンレーの株価は底値から倍に戻しました。他の株主は三菱UFJに足を向けて眠れませんよね。)その貢献があるのですから、三菱UFJというか、三菱グループは米国政府に色々リクエストしても良いと思います。
例えば、米国が躊躇している次期主力戦闘機であるF-22(Raptor)ラプターの日本導入ですが、三菱UFJ窓口で三菱重工が請け負うのを早めるリクエストです。そんなのも有りではないでしょうか。そのくらい貢献していると思いますよ。
米国としてもF-22(Raptor)ラプターの日本への売却認可は利益を生むわけですから、この時期何ら反対することはないでしょう。
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今日の本題です。
かなり前からトヨタ自動車はGMを買収するであろうとコメントしてきました。このレベルまで株価が下がると、フォードでも時価総額が低くなったので目移りしますが、フォードはGMよりは財務状態がいいでしょうし、オーナー家の問題もあるので買収まではいかないでしょう。
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そのGMですが、生き残りをかけて色々と策(一部の工場閉鎖、クライスラーと合併、公的融資の申請等)を練っているようです。とは言え、金融機関や海外投資家等も惨憺たる状況で、サポートしてくれるところもなく苦戦中と言ったところでしょうか。
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こうなると自力再生は難しく、GMを救うのは政府しかないと思います。GMが救済を求めるロジックは、むちゃな投資をした金融機関を助けるのに、まじめにやっている自動車メーカーを助けないのは不公平であるということです。ただ、さすがにこれを政府がやってしまうともう歯止めが利かなくなるので無理でしょう。
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ここでエンジェル?であるトヨタ自動車の登場です。
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北米市場が悪化しているので、トヨタ自動車が動くかというのは疑問が生じるところですがメリットはあります。
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この戦略は医療メーカー等でよくやる戦略です。ライバルを買って解体、わざと潰して市場への全体の供給量を減らす(コントロール)ことにより、そのシェアを自社のブランドにして増やす手段です。(ただし、この戦略は市場シェアがトップである企業でないとできない戦略ですが)その意味では、見かけ上の買収金額というか投資金額は安いのではないでしょか。(追加投資は必要ですが)
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もちろんトヨタとしては幾つも乗り越えねばならないハードルがあります。
例えばリストラ(労働組合問題つき)や債務の問題です。リストラが必要ですが、悪役になりたくないので現GMの首脳陣がトヨタ自動車の指示の元で不採算工場を閉鎖せねばならないでしょう。また、現債務のリスケやある程度の減免の交渉を金融機関とする必要があるでしょう。(公的資金を政府に要求するのも有りだと思います。)
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これら面倒なハードルはありますが、それでもトヨタにとってGMの買収は長期的にみてメリットがあると思います。
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これはGMが倒れてしまうよりはトヨタによりって再生するといったアナウンス効果と、リストラはしますがある程度雇用が維持されると言うことで米国にとってはプラスなので、米国政府も認めるというか歓迎するのではないでしょうか???そういった意味ではスムーズに行われるように思えます。
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| フォード―自動車王国を築いた一族〈上〉 (新潮文庫) 小菅 正夫 新潮社 1989-10 |
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read comments (0)セリングクライマックス(暴落最終局面)は終わったか?
Author: 高見澤 敦
それにしてもブッシュ政権は最後までアホですね。公的資金注入を明確にせず、市場に不安を与えてしまいました。(北朝鮮のテロ国家解除もしてしまいました。ほんと、ブッシュは正気か?と言いたくなります。)政策出し惜しみで躊躇している場合じゃありません。
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セリングクライマックス続編です。
先週前半のブログで、ニューヨークダウは8000ドルを割ると予測しましたが、一瞬その通りになりました。ただ、8000ドルを割り込むのがコメントした数日後というのは思ったより早かったです。
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ここまで下落が早かったのは、投資家が株を売って現金化せざるを得なかった(現金が必要)のと、今後も市場が不透明で株価が上昇して戻すという希望が持てない事が重なったのだと思います。(このジタバタした政策なら失望しますよね)
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本日は週末のG7、ユーロ圏首脳会議を好感して海外市場は若干戻しています。ただ、米国市場に関しては以前のブログでも書きましたが、今のレベル(8000ドル台)より悪く、7000ドル割れは覚悟した方が良いと思います。(以前の株レベルより、実体経済と信用市場は現在の方が絶対に悪いわけですから)セリングクライマックス終了と言うわけにはいかないでしょう。
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それに比較して日経平均というか日本市場は弱すぎるような気がします。もちろん、暴落中の海外市場に引っ張られて下落することはあります。しかし、ファンダメンタル、実体経済で前回の底値である2003年の日経平均7000台後半の時点と比較して、それと同等かあるいはそれ以上悪いかと言われると、まだ確認できるものはありませんから、それ以下で売るべきと判断するには早い感じがします。また、バブルがはじけたと言っても、米国ほどのものではありませんので、同等の下落率で下がるもの行き過ぎだと思います。
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ただ、ちょっと心配なのは内需は元々期待できないのはともかく、海外市場の経済状態がどこも悪いため輸出関連企業の業績がその影響で悪化します。そこで日本経済をささえる源泉となる輸出関連の業績が、日経平均の前回の底値時点よりも悪くなる場合は当然、今回も底割れしてしまうわけですが、どうもそれを懸念している投資関係者もいるような気がします。
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ここで
輸出をしている日本企業の代表としてトヨタ自動車を例に考えると。
2008年3月期の決算は売上約26兆2892億円で経常利益が約2兆4372億円
日経平均の前回の底値であった2003年のトヨタの収益は
2004年3月期の決算は売上約17兆2947億円で経常利益が約1兆7657億円
(この経常利益でGMとフォードを買えちゃえるんですよね。。。)
もし、昨年から2004年レベルまでの売上落ち込みが起こるとすると約34%のダウンです。海外市場の劇的な落ち込みがあったても、今期は下落してもせいぜい15%程度ではないでしょうか?
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ところが、トヨタ自動車の株価は先週3000円割れ寸前まで下落しました。前回の2003年の底値に接近しています。上記のデータを比較する限りは現在のレベルは少々下げ過ぎではないかと思う根拠です。
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最後に。
三菱UFJはサムライですね。こんな市場環境ですが、今回、モルガン・スタンレーに男らしく出資しました。このモルガン・スタンレーへの出資による市場安定の貢献というかアナウンス効果は非常に大きいと思います。米国から表彰されても良いくらいですよ。ほんと。
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