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経済・経営・株式・投資 時事評論

元投資銀行マンの時事評論 (旧社長お時間です)

以前のブログ(9月4日)で三菱UFJリーマンブラザーズの買収に興味を示している事に関してコメントしました。リーマンブラザーズは逝ってしまい解体作業の真っ只中で、結局、三菱UFJモルガンスタンレーに出資することを決めました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080922-00000128-mai-bus_all 

9000億円、Max20%、取締役1名派遣という事ですが、かなりの出資です。(取締役は少なくともと書いてありましたが、1名じゃ足りないような、、、)

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野村證券リーマンブラザーズ「解体祭り」に参加中で、部分的に買い取ろうとしているようです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080922-00000138-mai-bus_all  

ただ、リーマンブラザーズは訴訟をされそうです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080923-00000082-jij-int 

(訴訟されないように野村證券は営業譲渡で買い取ればいいですが、現地の法律はどうなんでしょうかね。)

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いずれにせよ、日本勢が米国金融機関の救済と言う名のバーゲンセールに参加しています。

かつての住友銀行ゴールドマンザックスに投資して儲かったように今回も儲けられるでしょうか。

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以前にも書きましたが、投資銀行に投資すると言うのは人に投資する事だと言いました。投資銀行にはかなりの自己資金、資産がありますが、基本的には証券会社なので銀行ほどはバランスシートを大きくしていません。(できません。)その分、レバレッジ(このレバレッジが問題なのですが)を使ったり、ファンドを組成したりして大きく商売をしているわけです。

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そこに至る戦略は、優秀なスタッフが資本・資金調達、M&Aと言ったコンサルティングから、さらに儲かるなら利益の高い引受やファンドでの投資を絡ませ、そこに可能ならばレバレッジのかかったディーリングも出動させて儲けるといったものです。(ここまで行けばフルコースです。もちろん私も投資銀行時代にこのフルコースのディールを経験しています。)

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これを可能とするのがつまりは「人材」ということです。あたりまえの話ですが、この人材を生かせるのが、組織、マネジメントで、三菱UFJ野村證券モルガンスタンレーリーマンブラザーズの人材をコントロールできるかと言うことです。

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リーマンブラザーズ(ジャパン)ですが、リーマンには野村證券OBも多く、カルチャー的には近いような気がしますので、マネジメントは上手く行くような気がします。

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モルガンスタンレーには、私も知人友人が結構いますので内情の細かいコメントは避けますが皆さん優秀です。三菱UFJとしては、人材に投資するなら良い投資だと思います。

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問題はマネジメントです。三菱UFJの幹部クラスとモルガンスタンレーはそりが合うと思いますが、問題は実行部隊クラスだと思います。三菱UFJの実働部隊内部の詳細を良く知っているわけではないのですが、モルガンスタンレーのカルチャーと合うかというと少々疑問を感じます。純粋投資として株で投資するだけならいいですが、一緒に商売するならかなりマネジメントで気を使うでしょうね。(待遇とか、意思決定権とかの差でもめたりすることもあるでしょうし)

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三菱UFJは別途子会社(三菱UFJインベストメント・バンク)を設立して、そこ経由で出資し一部の人材を本体から異動してグローバルな投資銀行活動をしたらどうでしょうか?

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米国の住宅公社(連邦住宅抵当公社:ファニーメイ、連邦住宅貸付抵当公社:フレディマック)の米国政府が2000億ドル(21兆円!!)で救済する記事が昨日の日経新聞の一面を飾っています。

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米国の住宅公社は、「公社」と名乗っているのですが、本来は米国政府の保証がついているわけではありません。かつてグリーンスパン議長も財務長官も政府は財務保証をしていないとコメントしています。

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その保証をしていないといった米国住宅公社(連邦住宅抵当公社:ファニーメイ、連邦住宅貸付抵当公社:フレディマック)を助けるわけですから、信用市場の問題に対して我々の予想以上に危機感があるのでしょう。

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かつて私は米国投資銀行にいましたが、このファニーメイフレディマックも債権を発行しており、投資銀行の外債部(外国債券部)にとってはメジャーというか一般的な商品として日本の機関投資家(銀行、生保、農林中金)に販売しておりました。

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先日も農林中金が55000億円!(農林中金って、投資銀行にとっていいお客さんですね。)のこの公社債を買っていることを公表しています。

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080717AT2C1701N17072008.html

この記事では三菱UFJフィナンシャル・グループも33000億円所有していると報じています。農林中金はサブプライムで1000億円以上ふっとばしちゃってますが、この公社がおかしくなると、損害はサブプライムの比じゃありません。

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ちなみに、農林中金が所有する55000億円は農林中金の15年分の経常利益(昨年3631億円、http://www.nochubank.or.jp/disclosure/pdf/discr_08_2.pdf )、三菱UFJフィナンシャル・グループが所有する33000億円は3年分の経常利益(昨年1290億円

http://www.mufg.jp/ir/fs/backnumber/2008mufg-mar/pdffile/highlights0803.pdf

に相当です。米国住宅公社がおかしくなったら大騒ぎどころじゃありません。

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米国住宅公社債への投資は農林中金三菱UFJフィナンシャル・グループが特殊なケースでなく、ごく一般的なものであるため世界中の投資家が買っています。よって、おかしくなった場合、世界中に多大な損害を与えます。さらに世界中の金融機関を混乱させるばかりでなく、ただでさえサブプライム問題で米国の金融市場に対する不信があるのに、これにより米国の金融市場の機能にとどめを刺される可能性が大です。両公社の救済は不可避なのでしょう。

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米国政府の金融危機回避の強い姿勢が見えたことで、金融市場・信用市場はいったんは落ち着きをみせるかもしれません。昨日の東京の株式市場も大幅に上昇し、米国の株式市場も上昇(この原稿を書いている時はまだ市場が終了していませんが)しています。

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当然ながら、民間の米国金融機関の信用不安はまだ完全に払拭されていませんので、信用関係のニュース一進一退を繰り返すのでしょう。

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ケースは違いますが日本のように失われた10年といわれるような長い期間の低迷にならない事を祈るのみです。

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